矯正歯科治療に年齢制限ありますか?

ファーストデンタルクリニック歯科衛生士の菊地です。

 

今回のテーマは、矯正歯科治療に年齢制限ありますか?です。

 

矯正歯科治療をするかどうか悩んでいる大人の方から、

矯正歯科治療に年齢制限ありますか?という質問をよく受けます。

 

一般的には、小学生や中学生や高校生が

歯に矯正装置をつけて矯正歯科治療を行っているという

イメージがあるようです。

 

実際には、矯正歯科治療に年齢制限はあるのでしょうか。


 

結論から言うと、矯正歯科治療に年齢制限はありません。

いくつになっても矯正歯科治療は可能です。

 

しかし、年齢だけでなく、お口の中の状態によって、

矯正歯科治療が困難な場合はあります。

 

矯正歯科治療に年齢制限はないですが、

治療が困難になる場合について詳しく説明していきます。


 

まず、歯科矯正治療の仕組みについてです。

 

当院で行っている歯科矯正治療は、大きく分けて2種類あります。

唇側あるいは舌側にワイヤーを装着して歯を動かす「ワイヤー矯正」と、

マウスピース使って歯を動かす「マウスピース矯正」があります。

 

ワイヤー矯正は、それぞれの歯にひとつずつ

ブラケットという装置を付け、そのブラケットに

U字の形状記憶合金のワイヤーを装着します。

元々がたつきのある歯並びが、そのU字のワイヤーの形に

揃って動こうとする力を利用して、歯並びを動かします。

 

マウスピース矯正は、現在のがたついた歯並びの型から、

最終的な整った歯並びまでのマウスピースを数個作成し、

マウスピースを3週間ごとに交換して、少しずつ歯を動かし、

歯並びを動かすという方法です。

 

歯科矯正治療は、このような方法で、力を加えて歯を動かします。

 

こうして力を加えると歯が位置を変えるのは、

小学生や中学生や高校生の子どもの年齢層の方だけではなく、

成人の方も、高齢の方も同じです。


 

ですので、この仕組みで歯を動かせるのであれば、

矯正歯科治療に年齢制限はなく、

どの年齢層の方でも矯正歯科治療を行うことができます。


 

しかし、年齢が上がれば上がるほど、

歯科矯正治療が行いにくくなるのも事実です。

 

理由はいくつかあります。

 

ひとつ目は、年齢があがれば上がるほど、

歯周病にかかっている可能性が高くなるからです。

 

先程、歯科矯正治療は、ワイヤーやマウスピースで

力を加えて歯を動かしているというお話をしました。

 

歯は、歯槽骨という歯肉の中に存在する骨に埋まっています。

歯に力をかけて動かすと、

この歯槽骨の細胞が、減ったり増えたりします。

そして歯の位置が少しずつ動くような仕組みになっています。

 

歯周病とは、簡単に言えば

歯を支えている歯槽骨が減ってしまう病気です。

 

ですので、歯を支えている歯槽骨が

歯周病で弱っている場合は、歯が動きにくい場合や、

歯科矯正治療をすることで歯周病が悪化する場合もあります。

 

歯周病の方が歯科矯正治療を行う場合は

細心の注意が必要です。


 

ふたつ目は、年齢が上がれば上がるほど、

虫歯治療をして歯に被せ物が入っている場合が多いということです。

 

歯科矯正治療が一切出来ないという訳ではありませんが、

先程お伝えしたワイヤー矯正を行う場合、

歯に装着するブラケットは、

銀歯や、セラミックなどの被せ物の表面には装着できません。

 

銀歯やセラミックなどの被せ物が入っている場合には、

一度被せ物を削って外し、樹脂製の仮歯に置き換えてから

ブラケットを装着しなければいけないという

手間がかかってしまいます。

 

一度削って外した被せ物は、再利用はできないので、

歯科矯正治療が完了後に、

再度型取りをして、被せ物を作り直しする必要があります。

 

ちなみに、マウスピース矯正の場合は被せ物を外さずに

歯科矯正治療をできる場合もありますが、

しっかりと精密検査を行った上で、

マウスピース矯正が可能か診断する必要があります。


 

3つ目は、年齢が上がれば上がるほど、

顎関節症の症状がある方が増えるからです。

 

顎関節症は、症状は様々ありますが、

重度の顎関節症の方ですと、

口が開けられなかったり、口を開ける度に顎が外れたりするような方もいます。

 

歯科矯正治療をすると、徐々に歯並びが動き、

噛み合わせも少しずつ変わってくるので、

歯科矯正治療の最中の噛み合わせがまだ半端な状態の時に、

顎関節に負担をかけてしまうことがあります。

 

顎関節症の症状がある方は、

こういった顎の負担をつらく感じることがあります。

 

顎関節症は、歯ぎしりや食いしばり、頬杖をつくなどの

長期的な習癖が原因になっている場合や、

顎関節を長期で使用したことによる顎関節のすり減りが

原因ですので、これも年齢が上の方ほど、

顎関節症になる可能性が高いのです。

 

逆に、子どもが顎関節症になっている可能性は低いです。


 

また、こういった病気の有無に関わらず、

大人の方が顎の骨がしっかりしているので、歯が動きにくく、

子どもに比べると歯科矯正治療の期間は長くかかりやすいです。

 

短期間で歯科矯正治療を終えたいのであれば、

子どものうちに歯科矯正治療を始めた方がいいと思います。


 

今回は、矯正歯科治療に年齢制限ありますか?について

いくつか理由をお話しました。

 

当院では、無料の矯正歯科治療相談を行っています。

現在の口腔内の状態を確認し、

詳しい治療の内容をお話ししています。

 

矯正歯科治療に年齢制限ありますか?について

詳しく知りたい方は、ぜひ一度矯正歯科治療無料相談に

いらして下さい。


 

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