歯科衛生士の菊地です。
今回は「インプラントの治療期間はどれくらい?」という疑問についてお話しします。
結論からお伝えすると、治療期間はおおよそ半年程度です。
ここからは、その流れを分かりやすく説明します。
■ インプラントとは?
虫歯・歯周病・歯の破折などで歯を失ってしまった部分に、
チタン製の人工歯根(フィクスチャー)を埋め込み、その上にセラミックの歯を取り付ける治療 です。
■ 治療の流れと期間
① 抜歯と骨の回復(3〜4ヶ月)
保存できないと診断された歯は、まず抜歯します。
その後、歯槽骨(歯を支える骨)がしっかり治るのを3〜4ヶ月待ちます。
骨が十分に回復していない状態でフィクスチャーを埋め込むと、
骨とインプラントがうまく結合せず、寿命が短くなる可能性があるためです。
骨の回復状況は、レントゲンや必要に応じてCTで確認します。
👉 奥歯1本の欠損なら欠けたまま過ごす方もいますが、
前歯や複数本の場合は仮歯や入れ歯で過ごすことが多いです。
② フィクスチャーの埋入手術(約1時間)
骨の状態に問題がなければ、
衛生環境を整えた手術体制でフィクスチャーを埋め込みます。
1本で約1時間ほど、複数本の場合はさらに時間がかかります。
③ フィクスチャーと骨の結合を待つ期間(3〜4ヶ月)
手術後すぐに噛めるわけではありません。
インプラントが骨としっかり結合するまで、さらに3〜4ヶ月待ちます。
フィクスチャーを完全に歯ぐきの中へ埋めたままにする場合と、
アバットメント(キャップのようなパーツ)を付ける場合があります。
力をかけすぎると結合が妨げられるため、安静が重要です。
④ 被せ物(セラミック)の製作(約2週間)
結合が確認できたら、被せ物を作る準備へ進みます。
専用の機械でインプラントの安定性を測定し、
問題がなければ 精度の高いシリコン印象材 を用いて型取りします。
型取りした模型は技工所に送り、
セラミックの製作に約2週間 ほどかかります。
完成した被せ物を装着し、噛み合わせや色の確認を行って問題がなければ治療完了です。
■ まとめ:治療期間はどれくらい?
- 歯槽骨の回復 3〜4ヶ月
- フィクスチャーと骨の結合 3〜4ヶ月
- 被せ物の製作 約2週間
👉 合計すると 半年程度 が治療の目安となります。
期間はかかりますが、治療後は
「自分の歯のようにしっかり噛めるようになった」
というお声をたくさんいただく、満足度の高い治療です。
インプラントについて気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
他にはこんな記事が読まれています。





