インプラント治療の増骨手術について

こんにちは。

歯科衛生士の石川です。

今回はインプラント治療の増骨手術についてお話してい

きたいと思います。

 

はじめに増骨についてですが、インプラントを埋入する

には適切な量の骨が必要です。歯肉の内側には歯槽骨と

いって骨があります。その歯槽骨にインプラントの下の

部分であるフィクスチャーまたは人工歯根を埋入してい

きます。

 

増骨手術にはいくつか種類があり、状態により最善な方

法で行います。

主な方法は3つあるのでお話していきます。

 

GBRとは骨誘導再生ともいい、顎の骨を増やす手術のこと

です。インプラントを埋入する時、骨の量が少ない場合

に行います。

 

治療の流れとしましては、インプラントを埋入した時に、

インプラントの周りに人工骨を入れ、メンブレンという

人工の膜で覆います。歯肉を戻して縫い、完了です。

 

骨の再生する速度は個人差がありますが、4〜6ヶ月程

かかります。骨が十分に再生され、インプラント体と固

定すれば上部構造である歯の部分を作製していきます。

 

次にサイナスリフトです。

サイナスリフトはインプラントの埋入と同時にはできま

せん。骨の厚みが5ミリ以下の方や多数の歯が欠損して

いる場合が対象です。

 

治療の流れは、上顎の歯肉を切開し、歯槽骨を露出させ、

小さな穴を開けます。その穴から上顎洞粘膜を持ち上げ

てスペースを作り、そこに人工骨を入れます。

穴を塞いで、歯肉を元に戻して終了です。

 

骨が十分な厚さと硬さになるまで、個人差はありますが、

半年ほどかかります。

その後インプラントの埋入になります。

 

サイナスリフトは術後に腫れやお痛みが出ることが多く、

比較的負担が大きいとされています。

そのため、骨の量が非常に少ない場合に用いられます。

 

痛みや腫れのピークは2〜3日と言われていますが、術

後1週間は腫れが続く可能性もありますので大切な予定

などがない時をおすすめします。

 

注意事項ですが、当日はお酒や激しい運動、入浴など体

を温めるなどの行為は避けて下さい。また、鼻を強くか

む、ストローで強く吸引する、風船を膨らませるなど鼻

に圧がかかることは1週間ほど避けて下さい。

 

次にソケットリフトです。

ソケットリフトはインプラントを埋入するための穴から

器具で上顎洞底部を持ち上げて人工骨を入れます。

もともとの骨の厚みが5〜8ミリ程あれば、同時にイン

プラントの埋入も可能です。

 

ある程度骨が固まってからインプラントの埋入をするこ

ともありますので、骨の状態によって決定します。

 

個人差はありますが、骨が固まるまで4〜6ヶ月程かか

ります。サイナスリフトに比べて傷口も小さいので、術

後の腫れが少ないとされています。

 

どの手術も1週間後に抜糸を行います。

その後は特に問題なければ骨が固まるまで、1ヶ月〜3

ヶ月ごとの経過観察で来院していただきます。


 

当院では、これら3つの増骨手術、インプラント手術に

も対応しています。増骨手術はレントゲン撮影やCT撮

影によって検査を行ったうえで、必要かどうかを判断し

ます。

 

インプラント代とは別途でご料金がかかります。

骨の量によって、ご料金は前後します。

事前にインプラント代と合わせて、お見積書も出ますの

でご安心ください。

 

また、手術に対して恐怖心などがある方にはウトウトし

ている間に手術を行うことのできる静脈内鎮静もご用意

しております。麻酔科医の先生が来て手術中は常時管理

して下さるので安心です。

 

静脈内鎮静には、抗生剤など腫れを抑えるお薬なども含

まれているので術後の負担が少ないことが多いです。

費用は1回7万円+消費税です。

 

増骨手術はインプラントを安全に埋入するために行うも

のです。まずは現状での骨の厚さなどの検査するためレ

ントゲン撮影など必要に応じて行います。

 

インプラントのご相談もできますので、お気軽にお問合せください。