Q.歯を抜くこともあるとか! 歯を抜かずに歯並びをきれいにできますか?
A.95%歯を抜かずに矯正できています。
矯正歯科治療では、最初から無条件で抜歯する・しないを決めるのではなく、治療後の予測ゴールをどのように設定するかで決まってきます。
つまり、治療する前に矯正歯科医は十分に精密検査をし、患者さんの状態を把握して治療の方針を立て、そのうえで上下歯列の不調和の改善や、歯とあごの大きさの不調和を改善するために抜歯が必要かどうかを判断するのです。
あごの成長が止まっている大人の場合は、抜歯をして治療に入るケースが多いのですが、まだあごが成長する余裕がある子どもの場合は、歯列の幅を拡大していくことで、場合によっては将来、抜歯をせずに治療することもあり得ます。これは子どものうちから矯正歯科治療を開始するメリットのひとつといえるでしょう。
もっとも重要なのは歯を抜かないことではなく、きれいな歯並びとよい咬み合わせで調和した美しい顔つきが得られ、その状態が長く保たれることです。一人ひとりに適した治療方法を担当の先生とよく話し合って、きちんと納得してから治療を受けましょう。
Q.乳歯の時はきれいだったのに、永久歯から歯並びがガタガタに。どうして?
A.乳歯のときは、すき間のない状態のほうが問題です。
乳歯列のときに歯並びがきれいにそろっているのは実は‘黄色信号’。というのも、永久歯は乳歯よりもかなり大きいので、あごのスペースが足らず、結局、永久歯がねじれて生えたり、乱ぐい(叢生)といわれるデコボコの状態になる可能性が高くなるからです。
乳歯列の時期には、歯と歯の間にすき間がある(前歯にそれぞれ1.5ミリ程度開いているのが理想的)ぐらいが、永久歯に交換した時にちょうどいいのです。最近では、2〜5才の乳歯の段階ですき間を作って永久歯がキレイにはえるようにする『歯列育形成』(乳歯から矯正するために歯だけでなく、唇や顎のラインもキレイになりやすい)も注目されています。
Q.矯正装置を恥ずかしがる、うちの子。治療を受けさせるにはどうすれば?
A.ともだちもみんな始めてます。
子どもの拒絶のほとんどは、治療に対する不理解や誤解。不要な恐怖心から起こる現象のようですから、矯正歯科治療や不正咬合に館する正しい情報を話し、本人が正しく理解してくれれば、可能性はあるのではないでしょうか。
そのためにも家族で矯正歯科治療についてよく話し合いをして、子どもに理解を深めてもらったり、子どものまわりの人にも矯正歯科治療について知ってもらい、協力してもらうことが必要だと思います。
また、治療をいやがる子どもには、精神的に未成熟な場合もあります。そのようなケースでは、治療に入る前に、矯正歯科医院で定期観察やブラッシング指導を受け、医院の雰囲気に慣れさせるなどして、子どもの成長を待つことも必要でしょう。
Q.私は受け口のしゃくれ顔ですが、矯正をすればきれいな歯並びになれる?
A.矯正歯科治療+外科処置で改善する方法も。
顎の成長が極端に旺盛な場合や、あごの変形が著しい場合などは、矯正歯科治療だけでは理想的な咬合状態に改善することが難しい場合があります。
そんなときは、口腔外科医や形成外科医との連携で、外科的手術を矯正歯科治療と併せて行うケースもあり得ます。また、特殊な状態ですが、歯が歯槽骨(しそうこつ)と骨性癒着(こつせいゆちゃく)を起こし、移動が困難な場合や、生まれつき多くの歯がない場合なども、矯正歯科治療だけでは理想的な歯並びにすることが難しいことがあります。
もちろん、こうした場合にも口腔外科医や一般歯科医などと連携して、外科処置や補綴(ほてつ)治療を併用しながら、歯並びや咬み合わせを改善していくことは可能です。
矯正歯科治療に限界があるのは事実ですが、使用する材料の発達や治療法の発展のおかげで、ひと昔前には困難だった不正咬合でも、矯正歯科による治療が可能になってきています。「ひどい状態だから治療は無理かも」などとあきらめずに、ぜひ矯正歯科医院に相談してみてください。
Q.気になるのは前歯だけ。前歯だけに装置をつけて治療する事はできないの?
A.動かしたい歯だけにつけても、思った方向には動きません。
矯正歯科治療で固定式装置を装着して歯を動かして行くときには、動かしたい歯だけに装置をつけても、思った方向には動いてくれません。
それは、動かす歯に対して土台となる固定源(矯正していくときにかける力に対して、抵抗する歯の存在のこと)が必要なためで、1本の歯を動かすためには他の数本の歯にも装置を装着するのが一般的です。
また、上顎の歯を数本だけ動かしたい場合でも、固定源として、下あごの歯にも装置を装着することもあります。そのほうが、かえって一部の歯に負担をかけすぎることなく、時間的にも能率的に歯を動かせるのです。
矯正歯科医は口の中全体の歯列や咬み合わせを、患者さんにとって最適な状態に治療するように心がけているので、気になっているところだけではなく、ある程度、多くの歯に装置をつけることになるのです。
Q.知っておきたいんですが…。矯正治療を行ううえでの「デメリット」って?
A.痛みや食べにくさは、デメリットといえるかも。
医療行為には、メリットとともにデメリットもあります。
矯正歯科治療でいうと、治療中の痛みや食べにくさなどもそのひとつです。痛みには個人差がありますが、装置を装着した後やワイヤーを変えた後の数日間は、歯が浮いたように感じることがあります。
また、患者さんの中には、ごくまれに矯正治療中に歯根が短くなることがあります。一般にこのことは重大な問題にはなりませんが、まれに歯の寿命に影響することもあります。
また、固定式の装置は歯に直接つけることが多いので、ブラッシングなどのプラークコントロールがきちんと行えなかったりすると、むし歯や歯周病になる可能性もあります。ほかにも、矯正装置の使用などについて、指示された使用時間や使用方法が守られていないと、使用期間が延長することもあるでしょう。
いずれにしても、矯正歯科医院で歯科医師やスタッフからの指導をよく聞いて、それを実行することが治療にとっての近道であり、デメリットを最小限に抑えることにつながります。
Q.矯正歯科治療を始めたいんだけど、治療の途中で引っ越しちゃうかも。
A.主治医に早めの相談を。
基本的に、矯正治療期間中は一人の先生に継続してみてもらう事が一番ですので、引越しの予定・可能性がある場合は、治療開始前に必ず伝えておきましょう。
矯正治療は月に1回程度の通院間隔になりますので、それほど遠くない場所でしたらそこから通院するにも無理がないのではと思います。また、引越し先に近い先生を紹介できる場合もありますが、引越し先等にもよりますので早めの相談をお願いします。
Q.子供の歯並びをきれいにしたいけれど、いったいどれくらいするものなの?
A.矯正精密検査で歯や顎の状態を分析し、治療計画を立てる必要があります。
矯正歯科治療に関しては、健康保険適用外いわゆる「自費診療」です。患者さんの治療の難易度や治療期間、治療方法、使用する装置などによっても費用は変わってきますので、詳しくは矯正精密検査をお受け頂き治療計画を立てて決まります。
Q.治療にかかった費用の一部が、後から戻ってくるってホント?
A.本当です。
医療費控除のことですね。この控除制度は、本人または本人と生計を一つにする配偶者やその家族が1年間に10万円を超えた場合に支払った場合、税金が還付あるいは軽減されるというものです。詳しい資料は受付までお申し付け下さい。
Q 歯列育形成って何?どんなことをするの?
A 乳歯が生えている頃、または永久歯が生え揃う前に歯並びを継続的に管理し、最初からよい歯並びをつくるというものです。おもにプレートと呼ばれる器具を夜間や決められた時間口の中に入れるという簡単な治療によって、理想的な咬み合わせが実現します。年齢が低い子供は、プレートをいやがらないかと心配される方もいらっしゃいますが、その心配は全くありません。2〜3歳くらいの子供は、始めにスタッフが楽しく練習します。お母様はただ見ているだけです。年齢が低い子ほど、プレートに慣れやすいのです。
Qどうして低い年齢からやったほうがよいのでしょうか?
A アゴのズレは低年齢の時は、容易になおすことができます。それは骨がやわらかく、成長発育の途中だからです。年齢が高くなるに従い、ズレをなおすのが難しくなってきます。

Q後戻りはないのですか?
A 低年齢の成長発育の期間中に、アゴのズレやアゴの骨をよい形にして一定期間たつと、後戻りが少ないことがわかってきました。その状態からまた発育が始まるからです。そしてよい機能的変化が与えられるので、顔の下半分が美しくなる条件をそなえてきます。つまり継続的管理によって後戻りの心配はまったくありません。
幼児が指しゃぶりをすると:
指しゃぶりのために歯や唇が前に出ている子がかなりいます。指しゃぶりがある期間(3ヶ月以上)続くと、歯を植えてある骨(歯槽骨)だけでなく、歯槽骨のベースの部分(歯槽基底)をも変化させ、そしてアゴの骨の本体(上顎骨体部:眼の下はもう上顎骨です)まで変化してしまっています。それで指しゃぶりが止まっても上アゴの骨の体部の変形は残ってしまいます。
指しゃぶりを止めても:
よく今までの育児の本には「指しゃぶりが止まれば出っ歯も自然になおる」と書いてあります。本当に完全になおるのでしょうか?本当は指しゃぶりが止まっても歯軸の前突だけが変化してなおり、歯槽骨のベースの部分(歯槽基底)はなおっていないのです。わかりやすくいえば、出っ歯の角度だけなおり、アゴの骨の形はほとんどなおっていないのです。そのため大人になっても、実際にアゴの骨が過成長(大きすぎること)でなくても、上アゴが出ている人がかなりいます。
指しゃぶりはどうしたら止まる?:
もし小さなお子様の指しゃぶりがどうしてもなおらないときはどうすればよいか。育児の本には、お母様の愛情の問題とかスキンシップがたりないとか書いてあるのを見たことがありますが、可愛がられすぎ、スキンシップ過剰の子でも指しゃぶりがあります。昔からいわれている方法で、指ににがい薬を塗ったり指サックをつけたりすることは現代の低年齢の子供には精神上よくありません。歯列育形成のシステムで、最初30分〜1時間位から、無理なくプレートに慣れることで指しゃぶりは通常2〜3ヶ月で解消します。
歯並び管理とムシ歯予防管理
ムシ歯予防の技術は進み、ムシ歯ができないようにするには、今は継続的管理で簡単に行えるようになりました。歯列育形成のムシ歯予防システムの特徴は、歯科医院サイドが責任を持って管理することです。これには継続的に管理することが必要です。幼小児の継続的管理の大きな利点は、ムシ歯になりやすい歯と歯の間の部分(隣接面)の予防を十分に行えることです。
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